atelier HIBARI

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Heaven's Door

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数週間前学生時代の友人のお姉さんから突然メールが届きました。
その友人が脳腫瘍にかかりあと少しの命だということが書かれていました。

ステレオタイプの香港 / イギリスのハーフの女の子。
地球上に国境があることを彼女は知らないのではないのかと思ってしまうくらい、国際感覚の優れた女の子。
青い海と空と太陽がよく似合う、空手とカポエラが大好きな、スポーティーな女の子。
東と西を生物学的に、言語学的に、文化的に、地理的に、歴史的に思想的に行ったり来たりする女の子。
英語、広東語、北京語を話す、トリリンガルな、女の子。
とても裕福な家庭に生まれ、好きなことは何でもできる、幸せな女の子。
けれど何でも手に入ってしまうからこそ、本当のことが分からずいつも何かを探しているような女の子。

イギリスの大学を卒業した後、しばらくイギリスにとどまり
その後上海で暮らし、さらに香港に戻り、最近では教師の免許を取る為に
またイギリスで生活をしていたことをお姉さんから聞き知りました。
先生になろうとしていたんだね。それがあなたの見つけた答えだったの?
だとしたらあなたの分も私は一生懸命頑張って良い先生にならなくてはと思います。

あなたがいなくなってしまうかもしれないと知ってから、
記憶が遠のき、こちらのことはもう分からなくなってしまったあなたに手紙を書こうと思いましたが、
その手紙を書いて送ってしまうと本当にあなたが遠くに行ってしまうようで書くことも送ることもできませんでした。

けれどもあなたのことを沢山の級友に知らせたよ。(お姉さんやご家族の意志に同意し)
みんなで沢山のメッセージをあなたに送ったよ。
私たちの声が聞こえた?
きっと聞こえたからひと時目を覚まし家族と楽しい時間を過ごせたのだと信じています。

私は大切な人が旅立つと知っていてもいつも特別なことをせず淡々と日々を過ごしてしまいます。
そうしようと思ってしている訳ではないのですが、どうしてもそうなってしまうのです。
きっとどこかで死はとても自然なことで、今ここでで何か特別なことをするよりも、
これまであなたと過ごしてきた時間の尊さを感じ、あなたを思うことが
一番良いことのように感じているのだと思います。
日常の中に突然訪れる死におののくのではなく、
全てを受け入れ、後はいつも通りに過ごしてしまいます。
ひとりよがりだったらごめんなさい。でもいつでもそうなんです。

あなたの早すぎる死を受け入れ、
いつ終るか分からない私の人生を一生懸命生きていきます。

今まで本当にありがとう。
またどこかであえると信じています。
それまでおやすみなさい。
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by atelierhibari | 2014-11-06 16:45 | People